2024年、『パーフェクトストーム 迫りくる世界同時「大不況」』

金融経済

『パーフェクトストーム 迫りくる世界同時「大不況」』
著者:若林栄四

著者は元東京銀行(現三菱UFJ銀行)で、オリジナルなチャート分析で相場予測を行っている方。

チャート分析の特徴としては、黄金律と呼んでいる分析方法でいついくらの相場になるかを予測している。正直、この黄金律という分析方法については本書を読んでもあまり理解はできなかったが著者曰く、(本書は2019年出版)これから2020年以降1ドル65円くらいの円高になり、2023年〜2024年くらいに世界的な大不況がくると予測している。今のところ円安で外れているが、ダボス会議でも”グレートリセット”を掲げているように大不況のタイミングはその頃かなと感じている。

考え方の一つとして法則性をもってして、分析することは面白いと感じた。そもそもがファミリーオフィスなど世界の経済を操っているであろう人たちが予め計画を立て、実行している相場において、ある法則性があってもおかしくはないので概ね合ってそうだ。2024年の答え合わせが楽しみだ。

面白かった点

チャート分析本というよりは経済本であり、中国・アメリカの経済の分析など面白かった。

また、どうしても企業価値を時価総額で判断しがちだが、株主全員が一斉に売れば手元に時価総額分のお金が残る訳ではないので、実際その価値は無い(実際そうなれば株主達が株を売り払う過程で株価も下がっていくので)、という指摘はなるほど。よって、株価純資産倍率(PBR)が適切な指標とのこと。2019年時点で米国株は3.4倍、日本は1.3倍、英国は1.7倍、ドイツは1.5倍なので、米国がいかに高いか。この指標から米国株は高すぎると言っている。

たしかにGAFAMは異常に高い。というか過剰に刷られたお金の行き場がなく、GAFAMに流れ込んでいるということ。そして、その調整(羊の毛刈り)が2024年くらいにかけて行われていくのだろうと予測。資本主義というのは常に右肩上がりでないと成立しない性質なので、その後も引き続き米国株は伸び続ける、と思う。

メモ
・日銀による株式ETFの買い入れは、金融政策の一環として時限的に2010年に導入された政策であるが、当初年間4500億円を限度にしていたが、2013年のアベノミクス時には年間3兆円に。2016年には年間6兆円になっている
・日銀が上位10社以内の大株主である企業は上場企業の49.7%に達している。(日銀が日本株を買い支えているのは有名な話)
・世界の中銀はリーマンショック後の大不況に際して10兆ドルのマネーを印刷。2021年時点で金準備に対して40倍のレバレッジが世界経済にかかっている。(2020年にパンデミックになり、更にマネーは印刷され、いまや実体経済との差が大きい)

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